女・東大卒、異国で失業、50代半ばから生き直し

  • 2015.02.25 Wednesday
  • 04:35
『女・東大卒、異国で失業、50代半ばから生き直し』
著者:栗崎 由子
発行所:パド・ウィメンズ・オフィス
定価:本体2500円+税

「失業が、自分のことになるなんて、夢にも思わなかった。
第一、そんなことが、外国で一人暮らしの私にできるとは思わなかった。
2008年1月、私は失業した。当時、53歳」

今回紹介する『女・東大卒、異国で失業、50第半ばから生き直し』の「序章」冒頭の一文だ。衝撃的な始まりの本書、ジュネーヴ在住の栗崎由子さんが、2008年1月、勤めてい多国籍企業でリストラに会う。

2008年1月最後の月曜日の朝、当時の会社の上司から、「あなたのポストを削ることにした。ついては、今日午後以降、会社に来なくてよろしい」と告げられたという。

スイス人と結婚していたり、スイスの永住権(Permit C)を所持していれば、失業後も失業手当を受け取る権利があり、スイス滞在の権利も消えない。しかし、そうした後ろ楯がないと、職を失うことイコール滞在資格を失うことにつながる。

もっとも豊かな国のひとつであるスイスで働く外国人労働者が直面する冷酷な現実だ。

栗崎さんは、かつてその不安があったが、1994年から10年以上滞在して永住権を取得できた。そのおかげで、2008年にリストラされて以降、ほぼ2年間失業手当のを受給できた。とはいえ、失業手当受給には、求職活動をしていることを証明し、毎月職業紹介所(RAV/ORP/URC、日本のハローワークのスイス版)に出頭してチェックを受ける必要がある。

栗崎さんの場合、必死の努力にも関わらず、残念ながら失業保険受給中に新しい定職が見つからず、2010年1月元旦から「タケノコ生活」に突入してしまう。

「タケノコ生活」について筆者の説明を聞こう。

「もともとの意味は『たけのこの皮を一枚ずつ剥ぐように、身の回りの衣類・家財などを少しずつ売って食いつないでいく生活』を指す。転じて、収入がとても低く、日々貯金を崩す筆者(栗崎さん)の生活を指す意味に使っている」

完全無収入状態に陥った2010年1月から栗崎さんはブログを書き始める。

そして、正規の100 %の仕事をゲットする2011年9月まで体験を綴り続けた。本書はそのブログが土台となっている。失業状態の中で労働感が変わっていくこと、周りの人からの多くのアドバイスを通じて、生きることの意味を深めていく道筋が読み取れ、同じような困難に直面する人にとって、とても参考になる。

そして、最後に辿り着いた結論は、「年齢が50歳を過ぎいようと、生き直しはできる。

人生はいつも、『今』から始められる。
行動を続けること。
人生は、そこからきっと拓ける」ということだ。

栗崎さんの語る内容は、非常に深刻で絶望的なことが多いのに、読み手の側はその絶望感を感じない。

それは、きっと栗崎さん自身が、約3年9カ月という「冬の時代」に決して希望を失わず、常に前向きに学び、自分自身を成長させる姿勢を貫いていたためだろう。
 
栗崎さんの手元に本書が若干部あります。

スイス国内郵送料込み、著者割引き価格30.- CHFで購入できます。
ご希望の方は、栗崎さんにご注文下さい。

E-mail : yoshiko@geneva-kurisaki.net

栗崎由子さんのウェブサイト jp.geneva-kurisaki.net/
「EUROPE-JAPAN DYNAMICS Business Success with Japan」には、栗崎さんの発信する情報が満載です。