再生可能へ! ドイツの市民エネルギー企業

  • 2015.02.25 Wednesday
  • 04:19
評価:
村上 敦,池田 憲昭,滝川 薫
学芸出版社
¥ 2,376
(2014-06-10)

『再生可能へ! ドイツの市民エネルギー企業』
著者:村上 敦、池田 憲昭、滝川 薫
学芸出版社 
ISBN978-4-7615-2573-6
定価:本体2200円+税

『グリエツィ』第65号(2014年春号)でドイツのエネルギーヴェンデをテーマにした翻訳本『メルケル首相への手紙 ドイツのエネルギー大転換を成功させよう』(マティアス・ヴァレンバッハー 著、滝川薫・村上敦 訳、いしずえ出版、ISBN978-4-86131-038-6)を紹介した。半年も経たない内に、ベルン州在住の環境ジャーナリスト滝川薫さんから新しい本が届いた。

2012年に出版された彼らの前著『100 %再生可能へ!欧州のエネルギー自立地域』(学芸出版社、ISBN978-4-7615-2530-9、『グリエツィ』第57号2012年春号p. 1を参照)では、パイオニアである地域のエネルギー自立への取り組みの姿が紹介されていた。

今回は、ドイツで、そうした地域での取り組みを経済活動として具体的に担っている事業体に焦点を当てた内容となっている。市民株式会社、市民エネルギー組合、自治体エネルギー公社などで、本書ではそれぞれの法人形態とその特徴や意味、背景を、代表的な事例を通して解説している。

さらに、各事業体が現在の市場や政策という枠組の中で、どのようなビジネスモデルを展開しているのかにまで踏み込んで紹介しているのが特徴だ。

滝川さんたちは、ヨーロッパ、特に最先端のドイツでのエネルギーヴェンデをテーマに日本で定期的に講演会・研修会を開催しているが、日本で再生可能エネルギー事業に取り組んでいたり、これから取り組もうとしている地域の中小企業の方々が参加する。

その中で、もっと具体的で実践的・実務的な情報を提供して欲しいという要望が強いに違いない。それはとりもなおさず、再生可能エネルギーへの転換の道が具体的に動き始めている証左だ。

本書「はじめに」でも、村上敦さんはこう述べている。「(再生可能エネルギーのテーマが、)一部の方にしか関心を持ってもらえなかった10年前の社会状況と現在では、時代が確実に移り変わっていることを感じ、うれしく思っている」

そして、滝川薫さんも、「安倍政権の原発再稼動政策が強引に推し進められている一方で、地方から少しずつ変わろうとする人々のエネルギーに希望を感じる」と語っている。

本書が再生可能エネルギー転換に取り組む人々に勇気を与え、まだあまり関心を向けていない人たちへの啓蒙書となることを願って止まない。

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