スイス生活 ここが分からない(第64号、2014年新春号)

  • 2014.01.30 Thursday
  • 08:03
◆Mobility Car Sharing システムについて(第64号、2014年新春号 掲載)

Q. スイスではカーシェアリングのシステムがとても上手くオーガナイズされていると聞きます。どんなシステムなのか教えて下さい。

A. スイスでは、公共交通網がよく発達し、時間の正確さは定評があります。こうした条件の中、一定の場所まで公共交通を利用し、そこから車を借りて行動できれば、環境にも優しく効率もいいという考え方から、カーシェアリングシステムが生まれました。1987年8人のメンバーが組合方式でスタートしたMobilityの利用者は年々急増しています。

Mobilityの経営形態は組合員の直接参加型のもので、MigrosやCoopと同じ方式です。もちろん、組合員にならずに利用メンバー登録(年間290.- フラン。ただし、スイス国鉄のGA/AGや1/2Aboがあると190.- CHF)だけでも利用できます。

スイス全域の1,380カ所に駐車場が分散し、2,650台の車が配備されています。

Mobilityの利用は非常に簡単です。

(1)インターネットで Mobility(独・仏・英語) のホームページにアクセスします。

(2)予約用サイトで希望日時、場所、車種を選び指定する。希望の車が指定時間に使えるようであれば、最終予約をします。

(3)もし希望場所に使える車がない場合は、外の場所を選んで予約できます。

Mobilityの利用料金は、1時間単位の料金(例:小型車2.80 /h)+走行距離(例:小型車1 kmあたり0.58フラン)料金の合算で算出されます。

例えば、買い物をするために、小型車を10時〜12時まで借り、20 km走った時の例で計算してみましょう。

2時間x 2.80 CHF = 5.60 CHF、20 km x 0.58 = 11.6 CHF。+△旅膩17.20 CHFとなります。

Mobilityの料金には、燃料代、洗車代、修理代、保険、高速道路Vignette代、駐車場所代、自動車税などが含まれています。

Mobilityの試算では年間走行距離が1万 km以下であれば、Mobilityを利用する方が経済的に得になるそうです。

現在一般個人のMobilityメンバーは1万人を越えていますが、近年大きな成功を収めているのが「ビジネス・カーシェアリング」です。企業や地方公共団体としてMobilityと契約し、平日の日中には優先的に使えるようにし、平日の夕方以降と週末は個人メンバーが利用できるというシステムです。企業側にとっては経費の節減につながり、車の有効利用にもなるので、スイスの大手企業、州、地方公共団体などにも急速に広まっています。

さらに、オーストリアとドイツにもカーシェアリングシステムが広がり、Mobilityメンバーは両国のカーシェアリングも利用できるようになりました。さらに、通常のレンタカー利用でも割引きがあるなど、さまざまな特典があります。

Mobilityについての詳しい情報は下記Websiteからどうぞ。

Mobility Car Sharing
www.mobility.ch/(独・仏・英語)

スイス生活 ここが分からない(第63号、2013年秋号)

  • 2014.01.28 Tuesday
  • 07:53
◇不測の事態に対する患者自身の備え
Patientenverfuegung/Direktives anticipees/Disposizioni del paziente

NALC(日本アクティブライフ・クラブ)は、2003年に『エンデェイングノート』を発行した。これは、旅立つ者が残される者へ大切な記録や思いを書き残しておく書き込み私記ノートで、遺言という形式にこだわらず、気軽に書き込み、書きながら、自分の人生を見つめ直す機会にもなることから、中高年に静かなブームとなっている。そして、スイスのケアチームジャパンが、創立10周年を記念して日本語・英語の二カ国語版として2011年秋に出版し、スイスで使っている人も多いだろう。
その『エンディングノート』と似た考え方で、不測の事態に備えて、自分の希望することなどを書き込んで、公的機関(例えば赤十字、医師連盟など)に登録しておくシステムが、今スイスで普及しつつある。そのシステムは、「独語Patientenverfuegung / 仏語 Direktives anticipees / 伊語Disposizioni del paziente / 英語Advence directive」と呼ばれる。
日常生活の中で不慮の事故や思いがけない病気に見舞われる危険は誰にでもつきまとっている。

不幸にも、そうした事故や病気に見舞われ、判断能力を失ってしまった場合、自分自身の意志や願いに沿わない処置や延命治療などを受けてしまう場合も充分起こりうることだ。
そうした危険を回避し、同時に医療関係者が患者本人の意志に沿った治療を施しやすくするため、万一の場合にどういう処置や治療を希望するのか、あるいは希望しないのかを明記した書類を、公的機関に届け出ておくシステムのことである。
スイス赤十字やCaritas、スイス医師連盟などのホームページから必要な書式がダウンロードでき、登録手続きができるようになっている。

Migros Magazine(Nr. 38、2013年9月16日号、ドイツ語版)でも、このテーマの特集が組まれ、各界の有名人が「私も登録しています」と名乗り、写真入りで紹介されていた。
「備えあれば憂いなし」である。『エンディングノート』と合わせて、このシステムに登録しておいたらどうだろうか。

下記サイトでは、独・仏・伊・英語で説明が読めるので、参考にして下さい。

スイス医師連盟(FMH)
www.fmh.ch/services/patientenverfuegung.html

スイス赤十字協会
www.patientenverfuegung-srk.ch/de/

※その他にも、独・仏・伊語で、検索すると多くのサイトが見つかる。

◆ 日本のパスポートでJapan Rail Passを利用する条件が厳しくなっています。
 (第63号、2013年秋号 掲載)
 
今夏、私(編集長)の息子が日本旅行をするので、例年通りJapan Rail Passの購入手続きをしました。
そのとき、旅行代理店から日本のパスポートで日本に入国し、Japan Rail Passを利用する方は、クーポン引き替えに際の提示書類が増えているのでご注意下さいと言われた。

JRが「利用資格」を説明しているサイトに沿って、簡単に説明しましょう。

www.japanrailpass.net/ja/ja002.html

日本国籍をもって日本国外に居住している人の場合、Japan Rail Passを利用できる人は、a)その国に永住権を持っている場合、b)日本国外に居住する外国人と結婚している場合の二つです。
 そして、クーポン引き替え時に、日本国のパスポートとともに下記の書類を提示する必要があります。

 a)の場合は、永住権を証明する書類、本人が日本国外に居住していることを証明する書類、b)の場合は、2つの書類(・本人が日本国外に居住していることを証明する書類、・外国人と結婚していること、・配偶者(外国人)が日本国外に居住していること)の提示を求められるとのことです。

 そして、この条件に満たない場合、もしくはa),b)の資格を証明する記述がない場合および電子データ等によりその場で資格を確認できない場合は、Japan Rail Passの引き替えを断ると明記されています。さらに、日本のパスポートで入国した場合、外国籍のパスポートは「永住権」とみなされず、Japan Rail Passの引き替えはできないことが明記されています。
 
旅行エージェントの話では、現にJapan Rail Passの引き替えを拒否されたケースが発生しているとのことです。くれぐれもご注意下さい。

チューリッヒ大学文学部東洋学科 図書館

  • 2013.08.30 Friday
  • 02:22
チューリッヒ大学文学部東洋学科 図書館(第62号、2013年夏号掲載)

Q. スイスに住んでいると、周りの人から日本についていろいろ尋ねられ、日本にいたときより、日本を再発見したり、日本についてもっと知りたいということが多いですが、インターネットという便利なツールがあるとは言え、何かまとまった形で調べたりしたいときに絶対的に日本語の本が少ないので、いつも残念に思っています。何かいい方法はないものでしょうか。

A. チューリッヒ近在の方であれば、格好の図書館がチューリッヒ大学文学部東洋学科にあります。もちろん、研究者、東洋学の学生向け図書館ですが、チューリッヒ中央図書館と大学図書館が連動して、今では学外者でも閲覧したり、本を借りることが簡単にできます。

そして、大変便利なのは、探している本が日本語の本であれば、日本語で検索できるようになっています。
Zentralbibliothek Zürich(チューリッヒ中央図書館)の検索システム(www.zb.uzh.ch/)を利用して、探している著者名もしくはテーマを日本語で入力すると、東洋学科所蔵の書籍が簡単に検索できます。

図書館を利用する上で、2点注意したいことがあります。1)あくまで大学図書館なので、親子で利用できるような図書館ではないこと、2)図書館内には筆記用具・ノート以外は持ち込めませんから、ロッカーに荷物を入れて入室します。ところが、ロッカーには錠前が着いていませんから、自前の錠前を用意していくとよいでしょう。

日本学科と併設して中国語学科もあるので、とても便利です。さらに、一番下の階には欧米語で出版された東洋に関する書籍が揃った図書館もあり、あわせて利用できます。

Universitaet Asien-Orient-Institut - Ostasienwissenschaften
Zuerichbergstrasse 4
8032 Zuerich

Tel 044 634 31 81
行き方:トラム5番、9番を利用、Kantonsschule下車。
RaemistrasseとZuerichbergstrasse の交差する南東の建物。
Zuerichbergstrasse側に入口がある。

第61号、2013年春号掲載

  • 2013.04.28 Sunday
  • 04:40
Q. 日本のテレビ番組をインターネット経由で海外に転送するサービスのことで、最高裁判所の判決が確定したと聞きましたが…

A. 本年2月15日付けで日本の各紙がこの判決確定について報道していました。

これは、日本のテレビ番組をインターネット経由で、海外に転送するサービスが著作権の侵害に当たるかが争われていたもので、最高裁第二小法廷(小貫芳信裁判長)は、本年2月13日付で、業者側の上告棄却を決定した。

すでに昨年1月に知的財産高裁で、NHKと民法9の著作権が侵害されたとして、二業者に対して賠償とサービス差し止めを命ずる判決を出していた。

第60号

  • 2013.01.11 Friday
  • 04:38
◆スイス生活 ここが分からない(第60号、2013年新春号掲載)

Q. スイスの会社で数年仕事をしてきたのですが、事情で日本に帰国することになりそうです。以前は、スイスで積み立てて来たAHV/AVIの保険料は還付手続きができたと聞きます。日・スイス社会保障協定が昨年3月1日に発効されましたが、この還付手続きは今でもできるのでしょうか。


A. 在スイス日本国大使館のホームページにアクセスし、「新着情報」を見ると、2011年12月15日付けの情報として、「日・スイス社会保障協定の発効(2012年3月1日)に伴うスイス老齢・遺族年金保険料の還付制度の変更について」という文書が見つかります。

ご指摘のとおり、協定締結前は、AHV/AVI保険料の還付請求ができましたが、2012年3月1日に協定が発効されて以来、それはできなくなりました。それに代わって、老齢年金の受給年齢に達した段階で、通常の年金(年金額が少ない場合は一時金)が受給できる仕組みになりました。

スイス連邦移民局がスイス在住の外国人向けに非常に分かりやすいパンフレットを発行しています。

連邦移民局(www.bfm.admin.ch/bfm/en/home.html)のサイトで【Documentation】をクリックし、さらに【Publications】をクリックすると、出版物リストが見つかります。

その中に「Swiss Social Insurance system Sojourn in Switzerland and departure」があります。

ここに紹介したサイトURLは英語ですが、もちろん独・仏・伊語が選択できます。

企業年金(第二の柱)についても、一括還付もしくは、年金として受給できる仕組みがあります。どこにコンタクトをとり、どんな書類が必要になるかがパンフレットに分かりやすく説明されています。

「スイスライフスタイル研究会」(本号p. 2参照)のウェブサイトにも、スイスの年金制度、新しく結ばれた日・スイス社会保障協定など、詳しい説明が載っています。併せてご覧下さい。

http://sjlife.exblog.jp/

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